作品目録

雨の夜―ウラノス伯爵

シリーズ・ここではないどこか 第25話

初出誌
「flowers」2012年2月号(2012.2.1) p103~134(32p)
登場人物
ウラノス伯爵:マイセンの人形のような美しい青年。
会長:アンたち姉妹の祖父。
松子:会長の妻。アンたち姉妹の祖母。
金子:社長。ミミの夫。
ミミ:金子社長の妻。アンたち姉妹の一番上の姉。
サユリ:アンの姉。
ジュン:サユリの娘。中学~高校生。
タロウ:サユリの息子。小学生。
マリリン:アンの姉。
アン:一番下の妹。
桃子:松子の妹。
シモン
もう一人、シモンにおじさんと呼ばれる人物がいる。
あらすじ
この世界にふりそそぐ雨の音から
もう誰ものがれられはしない
雨の夜、ある一族の館にやってきたウラノス伯爵。彼を拒絶するアン、一方で彼を歓迎する他の人々。そしてみなの望みをかなえる伯爵。彼に言えば、どんな望みもかなえられるのだが…。
コメント
基本的には「プルート夫人」と同じ路線です。ウランを擬人化し、ウラン=放射性物質に対する人々の熱意、愛、希望、おそれなどを、様々な人の口に託して語らせるつくりです。プルート夫人が絶世の美女に対して、ウラノス伯爵は絶世の美青年です。
これまでのものと違うポイントは「誰も無関係ではいられません」というところと「忘れればいい」という部分。これは事故直後ではなく、時間が経過して徐々に現れてきた面です。反対していたアンの豹変さもまた、愛憎という言葉を象徴する行動でしょう。
この一族の関係で今ひとつわからなかった点があるので、間違っていたら指摘してください。

2011.12.28

収録書籍
萩尾望都作品集 なのはな

萩尾望都作品集 なのはな 小学館 2012.3.12

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