作品目録

みつくにの娘

 

初出誌
「別冊少女コミック」1972年お正月増刊(1972.1.15) p113~128(16p)
あらすじ
父なし子のため、里を離れて山の中でおばあと二人で暮らす少女・みや。時折きちという猟師が訪ねてきて獲物をおいていくが、みやはおばあときちの二人しか人間を知らない。
きちは昔からみやを好いており、十五になったのを機におばあに嫁に欲しい、里に下りようと申し込むが、みやはみつくにの山の神に見初められているため、里にも下りず嫁にもやらず、自分が死んだ後もずっと山の神に守られていくに違いないと断る。
おばあが死んだため、きちは一人きりになったみやに里へ下りようと誘うが、みやは即答出来ない。きちは淋しくなれば自分の申し出を受けるだろうと思い、一旦みやの元を去ろうとするが…。
コメント
非常に珍しい、日本の昔話風の作品です。初期作品の日本人の男の子は皆鼻が丸くないですか?だからかどうかはわかりませんが、結構日本人っぽく見えるんですが。
氷の中にそのままの姿で存在する少女というモティーフは後に「A-A'」で使われたものと同じだと思います。「マージナル」にも出てきました。
いったいどこから、そんな美しくも恐ろしいものを思いついたのか驚かされます。あるいは何かイメージを想起させるきっかけがあったのかなと思います。
収録書籍
トーマの心臓 第3巻(フラワー・コミックス43)

トーマの心臓 3 フラワーコミックス 小学館 1975.6

萩尾望都作品集 第5巻 3月ウサギが集団で

萩尾望都作品集 5 3月ウサギが集団で 小学館 1977.2

赤ッ毛のいとこ―珠玉傑作集

赤ッ毛のいとこ―珠玉傑作集 小学館文庫 719 1984.12

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