書籍掲載情報
筑摩書房から刊行されているアンソロジー「現代マンガ選集」に萩尾先生の作品が収録されています。
2020年5月より筑摩書房の創業80周年記念出版として、ちくま文庫の「現代マンガ選集」(全8巻予定)というアンソロジーが刊行されています。選集の目的は「1960年代以降半世紀にわたる日本の「現代マンガ」の流れを新たに「発見」する試み」とあります。
現代マンガ選集―筑摩書房 ちくま文庫 オリジナル・アンソロジー 刊行開始
4冊目にあたる8月発売の「異形の未来」に萩尾望都先生の「ポーチで少女が小犬と」が収録されています。この巻は「SFに包括される問題系をできるだけ広く捉え、ラディカルに世界解釈の枠組みを解体する作家・作品を集めます」とあります。
収録されているのは、以下の通り。
水木しげる「サイボーグ」
山上たつひこ「そこに奴が...」
あすなひろし「300,000Km./sec.」
萩尾望都「ポーチで少女が小犬と」
いしかわじゅん「至福の街」
とり・みき「P」
吉田秋生「アカプルコ・ゴールド」
手塚治虫「レボリューション」
諸星大二郎「ぼくとフリオと校庭で」
浦沢直樹「Return」
萩尾望都先生の「ポーチで少女が小犬と」は『COM』1971年1月号に掲載された12ページの短い作品です。少女や犬の線は萩尾先生らしい柔らかさがあるのですが、大人の顔が堅くて。少し岡田史子先生の影響を感じますね。
次以降の巻に収録されたら、また追加します。
「少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー 1970-80年代」に「ユニコーンの夢」が収録
2017年4月20日「少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー 1970-80年代」が発売されます。萩尾望都「ユニコーンの夢」をA5サイズで初収録されたもので、ハヤカワ文庫のカバーイラストもカラーで25点も収録されています。(萩尾先生の本のカバーイラストはこちらで全貌が見られます)。表4には「妖精の王国」が載ってます。
カバーイラストは大勢の漫画家さんのものが収録されていて、全部で106点。萩尾先生のほか、青池保子、木原敏江、竹宮惠子各先生の解説ページもあり、1970~1980年代の少女マンガの興隆ぶりがうかがえます。
「珠玉の名作アンソロジー 7 あやしい隣人たち」に「ビブラート」が収録されてます
2015年10月15日発売の小学館コミック文庫「珠玉の名作アンソロジー 7 あやしい隣人たち」に萩尾望都先生の「ビブラート」が収録されています。「あやしい隣人」って何だろうと思ったら、萩尾先生の場合はドッペルゲンガーのことでした。
パラレルワールドものですが、二つの世界がどこでどう干渉してるのか、不思議な感じの作品。雑誌掲載時の扉はカラーでした。
■収録作品
ビブラート(萩尾望都)...ドッペルゲンガー
蔵のある家(波津彬子)...猫又
パラダイス・アベニュー 新妻惑星(清原なつの)...宇宙人
町でうわさの天狗の子(岩本ナオ)...天狗
X―ペケ―/ヨタ話(新井理恵)...稲葉の白うさぎ
ビショップの輪 百鬼夜行(田村由美)...馬と鳥?
さよならスパンコール(小玉ユキ)...人魚
さらさの岩魚(奈知未佐子)...河童
マダムQの館 山海経(グレゴリ青山)...難しすぎて何と言って良いのでしょうか・