「ポーの一族」の新作「春の夢」が月刊『flowers』7月号に掲載。
2016年5月28日に発売された『月刊フラワーズ』7月号に「ポーの一族」の新作「春の夢」が掲載されています。
「エディス」の連載終了が1976年6月号なので、「ポーの一族」はぴったり40年ぶりに連載が再開されたことになります。この長い間、講演会の質疑応答などで何度も「「ポーの一族」の続きは描かれないのでしょうか?」と聞かれ、萩尾先生は「絵が変わってしまっているから」などお断りしていました。ところが、2014年10月に開かれたFC40周年記念のイベントの際「もしかしたら「ポーの一族」のスピンオフ・オフくらいのものは出来るかもしれない。」とおっしゃっていました(FC40周年記念 萩尾望都先生のトークショーの内容)。また、12月の犬吠埼での講演会の際も「今、「ポーの一族」の卵をふ化している最中です。うまく生まれてくれればいいなと思いながら、待っているところです。」とおっしゃっていました(犬吠埼灯台140周年記念 萩尾望都先生講演会「霧笛」レポート)。ずっと構想を練られていらしたんですね。
枠外の人物紹介の絵が昔のままです。本当に40年間お休みしていただけなんだな、続きなんだなと実感しました。
次回は冬に掲載される予定とのこと。「王妃マルゴ」の5ヶ月の後ですね。当初発表されたような前後編ではなく、「vol.1、vol.2」と記載されているので、しばらく続くのではないか、単行本1冊分くらいは描いていただけるのではないかと予想しています。
下記のページは物語の内容が一部記載されていますので、ネタバレがイヤな方は読まないで下さい。
→春の夢
この『フラワーズ』2016年7月号は同誌の15周年記念企画第2弾にあたり、あたかも萩尾望都特集号のようです。この「ポーの一族」の新作だけでなく、「訪問者」「湖畔にて」を収録した別冊付録、それから山岸凉子先生とのスペシャル対談なども収録されています。対談については濃い内容なのでまた別途。
【追補6月3日】
予想通り、というか予想以上に「フラワーズ」7月号が売れてしまい、小学館に電話が殺到したそうです。それで雑誌、それも少女誌としては珍しく重版されることになったとの発表がありました。
その上、電子書籍も販売されると。電子書籍は6/9、重版分は6/11頃書店に並ぶそうです。