「萩尾望都SF原画展」初日に行ってまいりました
2016年4月9日、「萩尾望都SF原画展」初日に行ってきました。お花見も最後の週とあって、吉祥寺は人出が多く、普段は京王線急行は停まらない井の頭公園駅にも臨時で停車していました。JR線も大混雑。そんな中、午後早い時間帯に比較的ゆっくり見てきました。
でも、内容が濃すぎて、頭の中がハレーションを起こしてしまい、早々に退散しました。また出直します。
「スター・レッド」の原画を見ていると、宇宙空間の奥行きや深遠さを、いかに工夫して墨とホワイトだけで表現しているのか...と感動します。また、「あそび玉」の原稿は確かにゲラから起こしたようで線が若干太い。「百億の昼と千億の夜」は少年誌の雑な印刷...じゃなくて他の作品に負けないように線を太くしたのと聞いていますが、原画だとよりよくわかります。私「精霊狩り」が大好きなので、たくさん原稿があって嬉しかった...
今回の原画展の目玉は私個人としては、角川書店の「歴史ロマンDX」1995年冬の号に掲載された「西風のことば」の原画です。萩尾先生が「歴史ロマンDX」に作品を載せたことがあると教えていただいたのは、比較的最近のことでした。この作品の単行本の掲載はもちろんありません。
それから、私も大好きな「ピアリス」が嬉しいです。これも角川書店で、1994年の『The Sneaker Special』に掲載された小説の挿絵なのですが、未だに単行本化されていません。4回掲載され、毎回見開き2ページのカラーと、モノクロイラスト多数掲載されました。なぜ単行本になってないのかわかりません。波津彬子先生の「末枯れの花守り 」は単行本になってるのに...。著者の方、この名前では他に作品を出しておられないので、行方不明なのかなとも思ったりしています。
萩尾先生の文庫のカバーの装丁イラスト原画が多数出てきたのは嬉しいです。挿絵も中にたくさん入っている作品もあります。この中でも特にジャック・ヴァンスの「魔王子シリーズ」4作品、「復讐の序章」、「殺戮機械」、「愛の宮殿」、「夢幻の書」ですが、このうっすらと赤、緑、青、黄色がかかっているのは、後で印刷上で何らかの処理をしたと思っていました。今ならPhotoShopで新規レイヤーで透明度あげて、で3秒で出来る作業。それがまさかの「セロハン」を貼っているのです。驚きました。
【4/12追加情報】あれは「カラーシート」だそうです。おそらく「PANTONE」社のものではないかと、美術館の方に教えていただきました。「マージナル」の扉にPANTONE社のものが貼ってあったので、とのことです。ありがとうございました。
他にもいろいろ言いたいことはあるのですが、また次回書きたいと思います。
この場所は撮影できるそうです。お一人でいらっしゃった方も美術館の方に頼めばきっと写真を撮ってくれると思います。
販売商品ですが、こちらにアップしました。→萩尾望都SF原画展 販売商品一覧
すべて今回の原画展に併せて作成されたオリジナルグッズだそうです。ポストカードとトートバッグを買いました。布の上に星のキラキラとした感じをよく表現できていると思います。
本は「萩尾望都SFアートワークス」はじめ、河出書房新社から刊行されている本が販売されています。現金のみのお取り扱いだそうですので、ご注意ください。
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