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2013年7月22日
2013年7月21日、第52回日本SF大会(こみこん)にて、ジェンダーSF研究会の主催する「Sense of Gender賞」の授賞式が広島市アステールプラザにて開催されました。第12回目を迎える2012年度の Sense of Gender賞はこれまでの「大賞」のほか今年度より「生涯功労賞」が新設され、この賞を萩尾望都先生が受賞されました。受賞理由は「萩尾望都『なのはな』及び全ての作品を讃えて」というものです。
「Sense of Gender賞」は、前年度1年間に刊行されたSF作品の中で、性差についての考えを深めていると考えられる作品を称えるもの。候補として審査にあがっていた萩尾望都先生の「なのはな」はジェンダーを考えさせるすばらしい作品であると評価されました。ところが、発表当時この賞がなかったため受賞することが出来なかった「マージナル」や「X+Y」シリーズなどさまざまな作品も選出できるであろうということで、萩尾先生のすべての年代での作品を讃えるために"遡及賞"として新設されたそうです。
賞の設立の経緯や趣旨については、SFジェンダー研究会 2012年度 第12回Sense of Gender賞 のページの中ほどに詳細に記載されています。(2013年7月22日現在、講評は未掲載ですが、8月初旬には載るそうです)。
そして、この受賞を受けて萩尾先生の受賞の言葉がこちらに掲載されています。 →受賞の言葉
この文章が素晴らしいです。マンガを描き始めてすぐ自分は恋愛ものがうまく描けないことに気付き、女であることが自分を縛っていると気付き。男になりたい、女は不自由と考えたこともあったが、今は女でよかったと思う。不自由であるということは、脳を活性化する、と。
とにかく読んで下さい。
萩尾先生、受賞おめでとうございます。これからもたくさんの実験を続けて下さい。
【追記 2013年8月19日】選考委員の方の講評が掲載されました。「なのはな」の作品論としてもたいへん参考になる講評です。 →2012年度 第12回Sense of Gender賞
ひかわ玲子(ファンタジー作家)、原田和恵(ワシントン大学・日本文学専攻(SF))、三五千波(漫画家)、灰原由宇(ジェンダーSF研究会会員)
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