「ジャッキー・チェン 1983-1989 スペシャルエディション」に萩尾先生のコミックエッセイ(旧作)が収録

jackiechain2021年9月17日に発売された「ジャッキー・チェン 1983-1989 スペシャルエディション」に萩尾望都先生のジャッキー・チェンにまつわるイラスト・エッセイが掲載されています。1985年~1988年にかけて洋画雑誌『スクリーン』に掲載されたエッセイで、「モトちゃんのシネマ☆ウォーク」「モトちゃんのシネマ・パニック」「モトちゃんのシネマDEおしゃペリ」の三つのシリーズの中からジャッキー・チェンに関するものと、単発のエッセイ2つを追加しています。
「JACKIE CHAN 1983-1989 SPECIAL EDITION」
近代映画社 2021.9.17(※発売日。発行日は記載なし)
A4判 84p ISBN978-4-7648-3086-6
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モトちゃんのシネマ☆ウォーク「プロテクター」 p30~31 『SCREEN』1987年2月号
ねえ、どうしてなの?ジャッキー・チェン p35~37 「ジャッキー・チェン プロテクター特集号」1985年7月
ジャッキー・チェン ファンクラプパーティー in 香港 p43~45 『SCREEN』1985年3月号
モトちゃんのシネマ☆ウォーク「今年の夏は、ジャッキー・チェンまっさかり!」 p48~49 『SCREEN』1985年10月号
モトちゃんのシネマ☆ウォーク「ファースト・ミッション」の秋 p54~55 『SCREEN』1985年11月号
モトちゃんのシネマ・パニック「ジャッキーがんばる!!」  p62~63 『SCREEN』1987年6月号
モトちゃんのシネマ☆ウォーク「ポリス・ストーリー/香港国際警察」  p66~68 『SCREEN』1986年2月号
モトちゃんのシネマDEおしゃペリ「ジャッキー・クッズが買えなかったくやし~いお話」 p78~79 『SCREEN』1988年4月号

イラスト・エッセイ

時系列に見ると「ジャッキー・チェン ファンクラプパーティー in 香港」の取材とエッセイがきっかけで『スクリーン』誌での連載が始まり、それは1985年~1988年まの期間続くことになるんですね。

今回の本は2色カラーも収録されていたりするので、なかなかレアな感じです。でもできれば萩尾先生の全連載を1冊にまとめて刊行して欲しいです>近代映画社さま

2021.09.30 0:56 | コミックエッセイ

諸星大二郎トリビュートに萩尾先生が作品を寄稿

諸星大二郎- デビュー50周年記念トリビュート2021年9月4日発売の「諸星大二郎 デビュー50周年記念トリビュート」に萩尾先生が10ページの作品を寄稿されています。「西遊妖怪猿伝」をトリビュートした「麒麟狩り」という作品で、エドガーとアランが登場します。


諸星大二郎先生と萩尾先生はこれまでも諸々寄稿したり、対談したりされていますね。
文藝別冊 諸星大二郎諸星大二郎―異界と俗世の狭間から(文藝別冊)
2011.11
イラスト寄稿

総特集 諸星大二郎諸星大二郎―怪を語り、快を生み出す 大増補新版(文藝別冊)
2018.5
イラスト寄稿

パプアニューギニア世界伝奇行 パプアニューギニア・マッドメン編 限定版
2019.9
対談

漫画家と猫漫画家と猫 Vol.1
2019.10
対談


2021.09.05 21:26 | 書籍掲載情報

「もしも東京展」レポート

もしも東京展2021年8月9日、東京都現代美術館「もしも東京展」に行ってきました。

公式サイト
日時:2021年8月4日(水)~9月5日(日)10:00~18:00
休館日:8月10日・16日・23日
会場:東京都現代美術館 地下2階講堂、中庭、水と石のプロムナード

江戸~東京 300年マーチ萩尾望都先生の出品作品は「江戸~東京 300年マーチ」です。
1964年のオリンピックから2021年のオリンピックまで。東京タワー、宝塚、富士山、お寿司、天ぷら、軍隊、さまざまなものが描かれています。中央にエドガーとアラン。図録では細部に分割し9ページに渡り掲載されていました。

萩尾グッズグッズはクリアファイルとポストカード。トートバッグはきれいに印刷されてました。

通販
クリアファイル
ポストカード
トートバッグ


20人の作家さんの作品全部見てきましたが、特に気になった作品を。尚、写真撮影は許可されていました。

山下和美
山下和美先生の世田谷の尾崎邸と後ろには柳沢教授や「不思議な少年」や「ROCKS」のギターを弾くめちゃくちゃカッコいいハゲオヤジ(このキャラクター秀逸でした)のコーナー。

市川春子
市川春子先生の豪華な絵のパノラマ。「宝石の国」コラボチックなところも。

岩本ナオ岩本ナオ先生の作品は完璧なマンガ作品で図録以外の何処かに収録しないともったいないです。そうかー。東京に住んで長いんだ。なんかずっと岡山のイメージのまま‥。

太田垣康男先生の「the next day」はアオイホノオです。上京翌日からの出来事。いい話だな-。

水と石のプロムナード
石と水のプロムナードは講堂を出ます。セミの声と台風の去った後の強い風と水の流れ。大童澄瞳先生の「East East」が水辺に浮かんでいました。

東京都現代美術館はこの真夏の炎天下、清澄白河駅から15分歩くより菊川駅からバスが出てます。ちょっとバス停わかりにくいのですが。
予約制です。土日や連休は厳しいかもしれませんが、当日入れる日もあるようです。スマホとイヤホン用意して行けば、音声ガイダンスを聞くことができます。

20人の作家さんの渾身の描き下ろしの絵が無料で見られる貴重な展覧会でした。

2021.08.09 23:44 | イベント

「一度きりの大泉の話」書評まとめ

一度きりの大泉の話「一度きりの大泉の話」の書評をまとめてみました。プロのライターさんによるもの、掲載が有料媒体かネットでも商用運営のものに絞っています。
本サイトは読者のために「この作品はこの本に入ってる」読書ガイドとして作成された書誌サイトですが、研究者のための参考文献のインデックスもしております。その中で「書評」を全部扱っていくことは数の問題で難しいこと、マンガは新聞書評などの対象でなかったこともあり、専門誌の記事で扱われた場合しか取り上げていません。そのため、収録するページがなく、この場にまとめておいて、随時追加していく予定です。


2021.5.8
山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み(Reala Sound)
文=山崎まどか
https://realsound.jp/book/2021/05/post-756027.html
※山崎まどかさんは海外文学好きにはとても親しみのあるライターさんです。全体としてはさすがだなぁと思うのですが「軽蔑」はちょっと言い過ぎかなと。お母様が『週刊マーガレット』の編集をされていたお話も興味深いです。

2021.5.10
「一度きりの大泉の話」を新聞記者が読んだら(小原篤のアニマゲ丼)(朝日新聞デジタル)
文=小原篤
https://www.asahi.com/articles/ASP5642NVP54UCVL01J.html
※朝日新聞社でマンガに強い小原さんのレビュー。「大泉本」の根底にずっと流れる「裏はとっている」という言説に注目されています。この頻繁に裏があることを提示する書き方は編集側の強い意向があるのでは?と私は想像しています。

2021.5.19 夕刊(4面)
萩尾望都の衝撃―ニッポンへの発言(毎日新聞)
文=中森明夫
https://mainichi.jp/articles/20210519/dde/014/070/008000c
※途中余計なコラムの話がなければいいのなぁと思いました。

2021.5.20
萩尾望都による、一度きりの"レクイエム" ――出会いと別れの大泉時代(ダ・ヴィンチ)
文=成田全
https://ddnavi.com/review/784191/a/
※「ポーの一族」の再開と「少年の名はジルベール」の刊行が同じ年だったことは関係ありません。『フラワーズ』の15周年記念で描き始めたのがきっかけだし、2014年の講演会で続編を考えているとの発言がありました。

2021.5.20 8:00
少女マンガ解説者・和久井香菜子が読む『一度きりの大泉の話』 萩尾望都と竹宮惠子、それぞれの意志と覚悟(Real Sound)
文=和久井香菜子
https://realsound.jp/book/2021/05/post-763146.html
※たくさんのいい着目点がある書評です。中でも「「二度と竹宮さんの作品は読まない」と決めて、それを実行するのはどれだけの意志が必要だったでしょうか。」という点に着目したのはいいなと思います。その通りです。ただ小学館のパーティなどは1000人規模なので、同じ会場にいてもすれ違う程度だったのではないかと。おそらく「顔を出さない」ということはなかったと思います。

2021.5.22 08:00
【本ナビ+1】学習院大教授 中条省平 少女マンガ史の必読文献『一度きりの大泉の話』(産経新聞)
文=中条省平
https://www.sankei.com/life/news/210522/lif2105220008-n1.html
※中条先生の書評はもっと読みたいです。残念ながら短いです。

2021.5.25 10:04
<2050年のメディア>第61回 萩尾望都と竹宮惠子 二人の自伝を読む。 その前編〈サンデー毎日〉
文=下山進
https://mainichi.jp/sunday/articles/20210524/org/00m/040/001000d
※グスタフの眼病を「妻から息子のオスカーが、自分の子ではないと言われたからだ」との断定は深読みしすぎでは?それは以前からうすうすわかっていたこと。妻を殺した方でというのならまだわかります。そもそも心因性とは描かれていません。
2021.6,1 後編
https://mainichi.jp/sunday/articles/20210531/org/00m/040/001000d


2021.5.26 20:00
漫画家・萩尾望都が初めて明かす、大泉での共同生活。美化される友情物語の真実とは――(本の雑誌ーBOOK STAND)
文=鷺ノ宮やよい
https://bookstand.webdoku.jp/news/2021/05/26/200000.html
※大島弓子先生→木原敏江先生については訂正が入っています。ろくに読んでないことが発覚。

2021.5.29 5:00
(書評)『一度きりの大泉の話』 萩尾望都〈著〉(朝日新聞)
文=トミヤマユキコ
https://www.asahi.com/articles/DA3S14920804.html
※今のところ(2021.5.30)一番いい書評だと思います。短い中に、本の意図をきちんと汲んで読者に伝えてくださっています。


2021.5.9
『一度きりの大泉の話』初めて明かすあの日の出来事(HONZ)
文=首藤 淳哉
https://honz.jp/articles/-/45987
※厳密に言うとプロの方ではないですが、サイトは商用のブックレビューサイトです。

2021.4.23
gonriさんのレビュー
https://booklog.jp/users/gonri/archives/1/4309029620
※読者のレビューを全部目を通しているわけではありませんが、とてもよかったです。アップされるのも早かったので読めました。

2021.5.6
「大泉サロンなど、なかった」ー『一度きりの大泉の話』萩尾望都ーから蘇る子どもの記憶は、きっとあなたにも繋がっている。マンガを愛する全ての人たちへ。
文=小野山理絵
https://note.com/rieonoyma6468/n/n89a8d731f50c
※このブログもすごく良かったのでイレギュラーですが載せてください。twitterのプロフィールに元マンガ評論家とあり、なるほどと思いました。


2021年6月からの追加
2021.6.3
少女マンガ界のトキワ荘 大泉サロンで起きたこと(Bookwormの読書万巻)
文=唐沢俊一
週刊新潮 2021年6月10日号
https://www.bookbang.jp/review/article/686925
※商業誌に掲載される書評のレベルではない凡庸な何が言いたいのかわからない書評でした。

2021.6.14
萩尾望都『一度きりの大泉の話』が書きたかったのは竹宮惠子のことではなく(論座)
文=青木るえか
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021061200001.html

2021.6.15
天才・萩尾望都の恐ろしさを思い知らされる『一度だけの大泉の話』(論座)
文=青木るえか
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021061200002.html
※迫力のある論評です。

2021.7.2
少女漫画界における若き才能同士の葛藤が綴られた自伝『一度きりの大泉の話』(萩尾望都 / 河出書房新社)三宅花帆の今月の一冊 365 book days
文=三宅花帆
https://www.365bookdays.jp/posts/5096

2021.7.7
文=柚木麻子
「一度きりの大泉の話」(VERYママ書店)
『VERY』2021年8月号

2021.7.14
漫画家・萩尾望都がいま告白する、自身の"人間関係失敗談"としてのある「地雷」とは? Pen Online)
文=一ノ瀬 伸
https://www.pen-online.jp/article/008380.html

2021.7.23
萩尾望都「少年愛には関心はなかった」 竹宮惠子との「絶縁」の真相
『週刊朝日』2021年7月23日号
文=小谷野 敦
https://dot.asahi.com/wa/2021071500059.html
※だから「風と木の詩」は読んでないっていうのに、どうしてアンチテーゼの作品が描けるんだろう?ハナから本書の内容を信用していないという不思議な書評。

2021.7.24
2021年上半期読書アンケート
文=泉ゆたか(小説家)
『図書新聞』2021年7月24日号

2021.7.25
人の、そして漫画家の業とは
文=幅允孝
『飛ぶ教室』第66号(2021年夏7月25日発行)

2021.7(→日付なしです。7月初旬にはあがっていたと思われます)
新潟国際情報大学図書館 学生に薦める本 2021年版「一度きりの大泉の話」「少年の名はジルベール」
文=越智敏夫
https://cc.nuis.ac.jp/library/resource/book.html/2021/2103.html

2021.8.17
萩尾望都著「一度きりの大泉の話」カレー沢薫「きみにかわれるまえに」 (日刊ゲンダイDIGITAL)
文=山田昌弘(中央大学教授・作家)
https://nikkan-gendai.com/articles/view/book/293379

2021.8.20
若き日の天才の孤独と繊細さが迫る「一度だけの大泉の話」(書評現代 エッセイ・ノンフィクション)
文=内藤麻里子
『小説現代』2021年9月号 p495
講談社 2021.9.1(8.20発売)


2021.05.30 13:15 | その他

回想録「一度きりの大泉の話」が刊行されます。

一度きりの大泉の話2021年4月21日「一度きりの大泉の話」という萩尾先生ご自身についての1970年代の回想録が刊行されます。内容は大泉時代のこと、当時の作品のこと、現在の心境も語っておられます。352ページ、12万字書き下ろし。未発表スケッチ多数収録。リリースに尋常ではない量の引用文が出ていますので、御覧いただければ、内容がわかると思います。

萩尾望都『一度きりの大泉の話』4月発売決定──出会いと別れの "大泉時代"を、現在の心境もこめて綴った70年代回想録

この本のことについて、私が何か言うことはないだろうと思います。ただ、先生の言葉、そして城さんの言葉を受け取るだけです。刊行されましたら、同じように受け取っていただけることを祈るばかりです。

2021.03.17 0:00 | 単行本発売情報